「何が駄目なのかはこれから検査ではっきりするじゃないですか……!いいや、お医者さんだって今のところは異常なしと見てくれているし、渉は普通だ、正常なんだ……!
だから、そっちの都合を僕の息子に押し付けないでくれ!」
声を潜めようにも、義理両親の言い分への苛つきがあからさまに出てしまった。
義理両親を殴らなかっただけでも十分に貞夫は堪えていたと言えよう。
何せ、義理両親はいきなり、息子を籍から抜き、手離せと言うのだ。
正気の沙汰とは思えないし、息子を手離せという訳は狂気の沙汰に違いなかった。
「呪いだの何だの馬鹿馬鹿しい……!そんなものあるはずないし、もしも気になるならお祓いでもなんでもすればいいじゃないですかっ。
第一、籍を抜いたところで、渉は僕たちの息子だ!大切な子供なんですよ、あなたたちの可愛い孫じゃなかったんじゃないんですか……!
どうしてそんなことが言える!渉がかわいそうだと思わないのか……!」


