姓、春夏秋冬
名、渉

寿命
2015年
5月29日
午前3時28分


そこに書かれたことは、一言で言うならば、気味が悪かった。


死神となってから長いときが経つが、こんなにも“はっきり”しているケースはまったくもってあり得ない。


人の寿命は曖昧であり、あったとしても表記はその者の歳で書かれている。それすらも、現代の進化した医療で覆るケースがあるから当てにならないわけだが。


――どういうことだ。



疑念が湧き、何かの間違いとも思ったが、この少年の寿命は一向に変わらず、まるでそれ以外の日に死んではならないと戒めてあるようだった。


名簿にあった少年は、ある程度成長していたため、五十鈴の管轄内に引っ越してきたなりしたのだろう。