苦しい目に合っている自分をどこか他人事のように眺めて、この苦しみは普通(日常)であれと、伯母さんが思うように“正当化”していた。
自分をおざなりに、自分を捨てようとすることで、与えられた苦しみをも消してしまおうと、僕は僕(苦痛)を一歩後ろで眺めているような気持ちでもいたのに。
ぜんぶ、ボクなんだ――
捨てられ、殴られ、水をかけられ。
罵倒され、孤立し、凍結した心を持っても――そばにいてくれた一つのお日様で溶けてしまう。
真冬の快晴ほど、待ち焦がれるものはない。
やっと見つけた求めていたものに僕は全てを吐き出し、彼女はそれを抱きしめながら聞いてくれた。
彼女の温かさは、どれほどの救いになったことか。初対面であるはずなのに、彼女の腕が警戒心を捨てさせ、悲しみまでも剥がしてくれたんだ。


