中指斬残、捌断ち儀



周りが呪われることは嫌で、その呪いのせいで、『周りから嫌われる』のがイヤだった。


父親も母親も、祖父母さえも、自分が不幸になって僕を嫌ったから。要らないものを捨てるように、汚いものに蓋をするように、罪人を流刑するように、僕は厄介者だった。


まさかと最初は信じられなくても――だったら、なんで誰も助けてくれなかった?


何かあったら迎えに行くといった両親が、僕の泣き声に気づくわけもないけど、一度たりとも“あの人たち”は来てくれなかった。


恨む気持ちはない、先に悲しいが出た。

ああ、捨てられたんだ。


そうやって、やっと自覚し、認めて、僕がすがるべき相手は伯母さんだけなんだと思った。