それらを踏まえて、祖父は『八つ当たりをした』。全ては自分らの責任だと、認識が甘かったと、『言ったら聞く子』だと思い込んだ自分らが悪かったと祖父は思っていても、事を起こした僕を責められずにいられなかったのだろう。
それだけ祖父は僕を好きでいてくれた。可愛い孫だと溺愛さえしてくれたのに。
「中にあったもんはどうしたっ。答えろっ、“アレ”はどうなった!」
その孫が、“やってはならないことをやった”として悔しさを怒りに変えてぶちまけた。
今にも殴らんとするばかりの怒鳴り声を聞き付けた看護婦が、祖父の止めに入るも、止められず、ついには男の先生に無理矢理に病室から追い出される。


