中指斬残、捌断ち儀



フクロウが手紙書けるわけないだなんて分かってはいるものの、不思議なことは何でも受け入れてしまう僕は、すぐに嬉しくなった。


山羊が手紙を出すこともあるけど、フクロウからの手紙なんて、もしかしたら僕が初めて貰うのではないかと、かなりおめでたい頭で持論を作った。


子供なら仕方ないにせよ、あまりにも夢見すぎなあの頃、きっと僕は普通(毎日)が辛かったから『特別な何かが助けてくれる』と、幻想(あり得ないこと)に救済を求めていた。


まあ、現にそれは、事実となるわけですけど、フクロウさんからの手紙により、僕の中にある『何か置けば、何か貰える』という法則が確立してしまった。


注意の手紙にせよ、鳥が書いた手紙となれば、もう宝物決定だ。フクロウが手紙くれただなんて珍事、特別なことでしかない。