中指斬残、捌断ち儀



折り紙よりも一回りほど小さい白の四角形に、黒線が形を成す。


一文字一文字がやけに大々的で、丁寧な字だった。


一度読み、そうしてもう一度。


手紙と称されるそこには、こんなことが書いてあった。


『ここに、なにもおくな。ふくろうより』


全てがひらがなだったため、何を言われているかぐらい分かるけど、素直に理解できるわけもなかった。


ここに何も置くなとは、ラムネ共々、これからも置いてはいけないという注意だとしても、添えられた最後の一文――その差出人に僕は首を傾げた。


置かれても迷惑だとプレゼントを貰う当人が拒否することは決してあり得ないことではないけど。


「フクロウさんのてがみだ」