中指斬残、捌断ち儀



「フクロウさーん、いないのー」


せっかくラムネがあるのに、と僕は思うわけだけど――さっきも言った通り、先走りすぎた。


フクロウにプレゼントをして友達になろうなどとばかり考えていたため、フクロウに会える頻度というのはよそにやっていた。


今まで、一週間に一回会えるか会えないかのフクロウに二日連続で会えると思うことは、ひどく自己よりなワガママだった。


フクロウはいないと知った僕は、ラムネを見つめて、どうしようかと考えた。


ようやくになって、フクロウと会える確率を頭に入れてきた僕は諦めるしかなかった。


準備したのに、と先走りの徒労ほど自業自得はないのだけど、僕は肩を落として帰る。