びくっと体を揺らしたと思ったら、左目だけを開けて、「あれ、どこだ」といった感じに寝ぼけ特有の健忘を起こしたらしく、辺りをキョロキョロ目配せし、近くにいた僕に気づくなりに、逃げてしまったフクロウ。
僕を見つけたとき、「しまった」と言わんばかりに金に囲われた黒目を凝縮した顔は今でも思い出し、笑ってしまう。
僕に見つかったから、あのフクロウとは二度と会わないとも思っていたのに。
「うわ、わっ」
また会えたと、幼心ながら、どうしようと困惑しつつ、はしゃいだ。
フクロウはかっこいい鳥だ。そうして現物を見られる人は、何人いることか。
しかも、動物園ではなく野生となれば、『あのフクロウを見られたのは僕だけ』と、お宝を発見したかのように胸を踊らせてしまう。


