中指斬残、捌断ち儀



水かけはともかく、叩く行為は回数が重なるにつれ、“痛まなくなった”。


痛みに慣れたとかではなく、やっとのことで僕の呪いが『このままでは二十歳前に死んでしまう』と気取ったらしく、僕を守るようになった。


視認はできないし、守られているような実感もないけど、どんなに叩かれても痛くなくなり、更には殴る長物――その時は靴べらだったけど、僕を殴ろうとするなりに、バネにあたったかのように“へし折れた”。


その時から伯母さんは僕の呪いがいっそう強くなったと、叩くことをやめて水かけの数を増やしたわけだけど。


皮肉すぎて失笑してしまう。


一番に呪いを解こうとした伯母さんがやったことは全てが逆効果となり、伯母さんの行為も、呪いの守りでさえも、結局は――僕を救ってはくれなかった。