中指斬残、捌断ち儀



「ごめ、ごめんなざいっ、もっ、もう、しないからっ、あけっ」


入ってはダメよと言われた場所に入った罰だと僕は思い、謝った。


謝って、泣いた。
泣いて、叫んだ。
叫んで、謝った。


その繰り返しの中、自身の泣き声しか聞き入れなかった耳が。


“ボタッ”と何かが落ちた音を、暗い世界で聞いてみせた。