中指斬残、捌断ち儀



「高校は入学したのできちんと卒業しますが、その後、色んなところに回ってみたいと思います」


それこそが最良の選択だと言わんばかりの、悔いも惜しみもない顔は、実際のところ前々から決めていた生き方(これから)だったのだろう。


「日本全国、全世界。色んなところで、全てを見てきたいと思っています」


二十歳の余命を課せられた時から、考えてはいたんだ。


高校を卒業してからの、残りの年月。好きなことをしたいと思うのは当然のことであろう。


各地を巡り、都市伝説でも民間伝承でも、ともかくも何でもいいから記憶に焼き付けたい。


余命二十歳の少年がやりたいこと、それは生き長らえた後も変わらずに好きであるのに違いはなかった。