中指斬残、捌断ち儀



「続けてください」


お流れになろうとした話の催促を渉自らがしてきたので、貞夫はどこまで話したかを思い返した。


「その、だ。僕も今はそれなりの役職にいて、それ相応の給料を貰えているが……やはり娘の今後を考えるとね……」


困ったものだよと、貞夫は肩を落とす。


「今、四歳なんだが。それでももう『お受験』とかで、お金がかかる状態なんだよ。小学校からハイレベルな場所に入学する予定だ。エスカレーター式の学校でね、こっちじゃかなり有名なところなんだ」


幼稚園児がお受験だなんて、昔とだいぶ違うな。と貞夫は軽く笑ってみせると、そこに合いの手をくれる者はいなかった。


気まずい空気に頬を掻いて、自分が今何を言っているのかを省みる。


――ああ、本当に“子供相手に何を言っているんだか”。