中指斬残、捌断ち儀



言われたことには頷くしかあるまい。渉に続き、付添人たる男が座る。


ちらりと貞夫は付添人の襟元を見て、弁護士バッチがないのを確認した。


今回、渉に呼び出された一件について色々と予想を――『何を話されるのか』を貞夫は考えていた。


真っ先に出てきたのはお金の催促。渉の年齢を考慮すれば、大学への費用を請求されるのではないかと思い、二つ目が『帰りたい』という戸籍を戻す気でいるのではないかという点。


新たな家族を持った貞夫にとってはどちらとも願い下げな用件だが、『血の繋がり』ばかりは切れないもの。子に優しい法律を盾に何かしらの要求をされると、付添人の名を借りた弁護士(味方)を連れてきたと危惧したが。