中指斬残、捌断ち儀



(三)


時間にルーズな奴は出世しない。


社会人に成り立てのころに、誰かから言われた台詞を身を持って知ったのは、今の自分が部長クラスの幹部にまで出世したからだろう。


今のご時世ながら、会社の経営状態も良く、何のコネもなしに平社員が部長にまで出世できたのは、その技量と性格の賜。


時間にルーズではないとはつまり、己のスケジュール予定をきちんと管理できている。


分ごとに区切られたスケジュール帳には虫が集ったかのような黒文字ばかりであり、睡眠時間までもきっかり何分までと書かれている。


昔から自分は几帳面であった。忙しい毎日だが、時間に追われることもなく、予定のやりくりを苦なくこなす。