「因みに言っておくが、これは僕の独断であり、渉くんがお前の暴力に対して何かを言った訳じゃない。ついで、お前に打ったものは確かに鎮痛剤だ。少々、効きは強いだろうがな」
さざめきが手にしている物が何なのか知るには時間がかからなかった。
手のひらよりも小さな黒筒の真ん中と端を左右の手で持ち――
「二度と渉くんに暴力を振るえない体にしてやろう」
「っ……!」
きゅぽんっと、軽い音を立てた……マジックペン(極太)が、藤馬の頬に丸を書いた。
「っっー」
藤馬の心内を代弁すれば、「はああああ!?」であろう。何かもっと、動けない体に拷問めいたことをされると思っていれば。
「それゆけ、とうまマン」
両頬と鼻に丸を一つずつ――計、三つの丸を並べられた。


