伺うのだが、注射針を左腕に刺そうものだから思わずその手を払った。
「やめろや。てめえなんざ、信用できねえ」
「白衣の天使100%。――内訳、ナイチンゲール50%。マザーテレサ40%。ドジッ子10%」
「不安要素交じってんじゃねえかっ」
「昨今、白衣の天使に萌えを求める奴が多いからな」
「俺は求めてねえ――」
「お注射しまーす」
ぶっつり、とエグいと付き添うな音がした。しかも、手首から。
「っっー、て、てめえ、どこに打って……!」
「痛覚確認100%。――内訳、感度良好50%。意識明瞭50%」
「もっと別のやり方があんだろうがっ。つうか、何打つ気だっ」
「ただの鎮痛剤」
「最初からそれ打つ気なら、痛みの確認なんか――」
「お注射でーす」
ぷつんと今度は正規の場所に打たれた注射針。血管に混入されていくであろう液体が注射筒から押し流されているのを藤馬が見ていれば。


