『藤馬さんが、生きてて良かった』 世の理が因果応報なれば、死ねと言わずに、その者の生を喜んでみせた者は何となる? 『そうだ、阿呆んだら。心配かけさせて……!』 我が身のことよりも、その者の傷を気遣った者はどうだ? 分からなかった。 皆が皆して嫌ってくるもんだから、どんな言葉を返していいか迷うんだ。 産まれてはいけない者がその生に『良かった』と口添えされ、生きてはいけない者がその傷に『心配かけさせて』と労りを持たれてしまえば。