1995年
5月29日。
午前3時28分。


それが僕の出生日だった。


多分、大概の人は自身の出生日までは覚えていても、時間まで覚えていないと思う。


親は「あなたが産まれた時はね」と子に話すかもしれないが、子は誕生日は覚えていても出生時刻までは印象に残らないはずだ。


けれども、僕は覚えている。忘れてはいけないこの数字。忘れようにも、ふとしたときに思い出す。


出生。
この世界に産まれた日とは、僕にとっての命日ともなる。


2015年。
5月29日。
午前3時28分。


二十歳を迎えたとき、僕は“呪いに殺されます”。