山村はレコーダーをポケットに戻し、手を中に突っ込んだまま真剣な顔をして言った。
「俺はオリエンタル・オンの人間だ。だから、俺は自分の会社のために動かなきゃいけない」
「そんなの、わかってる」
「俺はこれからかなり高い確率で、新田さんを追い込む」
「主任はそんなにヤワな男じゃない」
「これ聞いてもそんなこと言うのかよ。新田さん、ボロ出しまくってただろ」
「それでも、彼はいつでも用意周到で論理的で、感情的になることなんて……」
「俺が言いたいのは!」
私の言葉を遮った彼の声が、コンビニの駐車場に響く。
空気がピリピリして、体のあちこちが痛い。
「何よ」
「……あんたを確実に巻き込むってことだ」
新田主任を潰すために、私をその道具として利用する。
山村は私と主任の関係を確信している。
でも、彼の想像は微妙に事実とズレている。
まだ巻き返しのチャンスはあるはずだ。



