週明け、月曜日。
月末目前。
入金関係の事務作業が増える時期だ。
さらに今月は、8月の連休を考慮して早めに仕事を進めておく必要がある。
みんなそのつもりで今月のうちから詰めて仕事をしているのだが、彼らの仕事が増えるということは、私の仕事も増えるということを意味する。
私は自分の仕事だけではなく、他人の仕事のことまで考慮して動かねばならない。
特に、古田所長の仕事は。
「弦川さーん。契約書と受注票、プリントアウトしてくれた?」
所長は当然であるかのように声をかけてきた。
契約書や受注表の作成は担当者本人の仕事であるのだが、私は嫌な顔ひとつ見せずに笑顔を作りクリアケースにまとめた書類を差し出す。
「はい。こちらです」
「ありがとう。あ、収入印紙貼ってくれた?」
「もちろん。ですから絶対になくさないでくださいね」
「気をつけるよ……」
所長とそんなやりとりをしている時、新田主任が出先から戻ってきて、バタバタとミーティングルームへと向かって行った。
忙しそうだ。
今年は家族で沖縄に行くと聞いた。
それをモチベーションに張り切っているのだろう。



