「私、あかりに年下の彼がいるなんて聞いてなかったから、結婚するって聞いてすごく驚いたの」
ゴージャスな男たちと付き合っていたことは知っているけれど、わざわざここで言うことではないだろう。
「それは……何ていうか」
あかりは助けを求めるように拓馬くんへと委ねる。
拓馬くんは困ったように微笑み、まごつきながら言った。
「俺たち、ちゃんと付き合ってはいなかったから」
「えっ?」
これまで私たちの会話をほぼ無言で聞いていた舟木が、ここでやっと声を出した。
「付き合ってないのに、結婚するの?」
舟木の問いに、拓馬くんが頷く。
「さっきも言ったけど、俺はずっとあかりちゃんが好きだったし、長い間友達以上の関係ではあったというか。なかなか恋人にはしてもらえなかったけど、誰よりお互いを知ってはいると思う」
舟木が「信じられない」という顔で固まり、あかりは恥ずかしそうに肩をすくめた。
「今だから言えるけど、昔から結婚するなら拓馬しかいないって思ってた。幼稚園の頃の刷り込みかな? でも実際、こいつ以上に私を愛してくれる人、この世にいないと思うしね」



