ライアーライフスタイル


「幼稚園の頃にそんな約束をしてたのは本当。でも彼女が小学校に上がってからは全然相手にしてもらえなくて。大人になって結婚できることになったのは俺がずっとしつこく彼女を好きだったからで、子供の頃の約束とは関係ないよ」

拓馬くんが恥ずかしげもなく語るから、あかりはますます赤くなった。

あかりの物欲主義も、彼の愛の前では無力だったのだ。

気が強い姉と気弱な弟と見せかけて、本当はあかりが彼にうまく牙を抜かれてしまっただけなのでは。

猛獣だって、扱いが上手い人にはお腹を見せて甘えることがあるのだから。

「子供の頃の約束が果たされるって、素敵なことだと思うな」

あかりの言う通り、拓馬くんはみんなに愛されて育ったのだろう。

そういう意味では、山村と似ていると思う。

だけど彼らのようなタイプの人間は、私たちのような素直に育たなかった人間を無意識に傷つける。

彼らのキラキラした内面に私たちが勝手に打ち拉がれているだけなのだけれど、それを自爆とは表現したくない。

あかりは彼に応えることができなくて苦しんでいる。

それでも一緒にいたいと思えるほどの魅力が、拓馬くんにあることはわかった。