「そっか……」
きっと上手くいっていると信じていた私としては、残念だ。
『でも、話し合いは進んでるよ。私に合わせてもらうしかないっていうのはわかってくれてるけど、自分の希望が叶わないことを受け入れるまでには時間がかかるんだと思う』
自分の希望する披露宴ができないことを理由に結婚をやめるような相手でなくてよかった。
あかりはきっと、ちゃんと愛されている。
「お相手の幼馴染みくんって、どんな人なの?」
私たちより年下で、普通のサラリーマンだということは聞いた。
顔は? 性格は? 体格は? ファッションのタイプは?
気になるのに想像ができない。
私の問いに、あかりは意外な言葉を返した。
『真咲、会ってみる?』
「え?」
『あたしも真咲の初彼に会ってみたい。せっかくだから、4人で会えないかな』
つまり、ダブルデート。
私たちは二人でしか会ったことがなかったから、すごく刺激的なお誘いだ。
「いいね。いつにしようか」
私が乗ると話が決まるのは早かった。
日にちの候補や利用する店など、瞬く間に具体的にプランが完成。
あとはお互いの相手に了承を得るだけというところまで話し合い、終話した。
久しぶりのあかりとの会話はあっという間だったけれど、ディスプレイには【通話時間 34分52秒】と表示されていた。



