人生初の“彼氏”という存在のため、私のライフスタイルは少しずつ変わろうとしている。
【よく眠れた?】
【眠れたよ】
【いい夢見れた?】
【夢は見てない。覚えてないだけかも】
【俺は真咲の夢を見たよ。嬉しいからかな】
【どんな夢を見たの?】
【ここには書ききれない】
朝なのに、メッセージのやり取りに時間を取られる。
準備を優先してあとから返信すればいいのだろうが、舟木が返信を待っているところを想像すると、返してあげたいと思ってしまう。
こんな私だけれど、初彼に舞い上がっているのかもしれない。
だけどそのせいで、いつもより出発が15分も遅くなってしまった。
時計を見て焦る。
余裕はあるため遅刻にはならないのだが、この時間に家を出ると山村と遭遇する可能性が高いのだ。
前に出くわして以来、念のため2本早い電車に乗るようにしていたけれど、これ以上遅らせたくはない。
電車を降りてから会社まで早足で歩けば次の電車でも間に合うのだが、汗だくになるのは避けたい。
朝から汗臭くなるのは嫌だし、せっかく頑張っているメイクも早く崩れてしまう。
私は彼と遭遇しないことを祈り、駅へと向かった。



