目覚ましの音で目覚め、寝汗をかいた体を清めるためにシャワーを浴びる。
朝食のパンをかじりながらメイクを施し、アイメイクまで完成したところで鏡に向かい、にっこりと微笑む。
自分が美しいことを確認するために行う、毎日恒例の儀式だ。
朝食を食べ終え、歯磨きをして、さてこれからリップを塗ってメイクを完成させようかという時、テーブルに置いていたスマートフォンが短く震えた。
メッセージの受信音だ。
ポップアップに差出人の名前が表示されている。
【舟木直弘(なおひろ)】
本文にはたった一言だけ。
【おはよう】
舟木らしい無駄のないメッセージだ。
私は同じ言葉を、スタンプで返信する。



