ライアーライフスタイル


新田主任にとって私は、性欲と承認欲求を満たすためだけの女だ。

誰が私に惚れようが、誰が私を奪おうが、大した問題にはならない。

理解しているし、それでいいと思っている。

私が彼に求めているのは快楽と優越感だけであって、愛情ではない。

バレてしまえば互いに社会的信用を失うことになるけれど、私たちは秘密を守れる有能な人間だ。

自分を正当化する気も、不倫を肯定する気もないけれど、浮気は100%する側が悪いというのは間違っていると思う。

もし彼の妻が彼の欲求を満たしていれば、私なんかを相手にすることはなかったのだ。

主任は幸せだと言ったが、妻もおそらく幸せなのだろう。

新田夫妻が重大な問題を抱えていることは確かであるが、そんなこと私にはどうだっていい。

世間が聞けば最低やらゲスやらと罵倒されるだろうことも、どうでもいいい。

私は初めから、誠実であろうとか善人であろうというつもりがない。

自分に害さえなければ、それでいいのだ。

もし彼が独身で子供もいなかったとしても、私と彼は真剣な交際などしなかったと思う。