美形で、仕事ができて、私に優しい。
そんな新田主任に、入社したての私は憧れを抱いた。
少女時代にイケメン先輩に憧れたのと似たような、叶えるつもりのない淡い恋心だ。
だけど少女時代とは事情が違った。
美女になった私は、彼の気を引くことができたのだ。
「主任。お疲れ様です」
電話を切った彼に声をかける。
新田主任は緩んだ顔をこちらに向けた。
「ああ、お疲れ」
「どうでした? 商談は」
「別に、いつも通りだよ」
彼は私とのことをどう考えているのだろう。
彼は幸せだと言っていたけれど、私と体を重ねることに、少しでも罪悪感を覚えたりしているのだろうか。



