あかりがサングラスを外した。
「真咲、そちらのイケメンさんは?」
知っているくせに、満面の笑みが白々しい。
私は一応形だけ、「取引先の山村さん」と紹介する。
山村はあかりにも分け隔てなく、にっこりと笑顔を見せた。
「初めまして。山村です。弦川さんにはいつもよくしていただいています」
……は?
よくしていただいている?
私、一度たりともあなたによくした覚えはありませんけど。
「初めまして。友人の樋川あかりです」
女殺しの山村と男殺しのあかりがとうとう相見えた。
あかりも山村も、何を言い出すかわかったもんじゃない。
変なことにならないうちに、山村から離れたい。
二人を引き離したい。
しかし願望は脆くも崩れ去る。



