「でもさ、やるとなるとあたしが困るじゃない? 呼べる友達は真咲だけ。彼の方の来賓は何十人もいるのに、惨めすぎるでしょ。結局彼も気を使ってやらない方向でまとまるのは目に見えてる」
女友達を確保する努力をしてこなかった私たちは、生き方を間違ってきたのかもしれない。
自分が楽な道を選んで生きたばかりに、大事な人が残念な思いをするかもしれないという葛藤が、あかりのメンタルを消耗させている。
「彼にはちゃんと祝福されてほしい。だから、相手があたしなんかじゃダメなの」
価値観の違いや性格の不一致など、男と女がうまくいかなくなった理由の言われ方はいろいろとあるけれど、友人の数の不一致で婚約破棄だなんて聞いたことがない。
かつて私たちが目を背けた美女サークルの記憶が蘇る。
彼はきっと、あっち側の世界の人間なのだ。
内面からキラキラと輝いていて、私たちのような闇を持つ人間は弾かれてしまう。
「あかりは、彼のことが好きなんだね」
「うん」
「彼もあかりのこと、好きなんだよね?」
「たぶんね。プロポーズしてくれる程度には、好いてくれてる……はず」
だけどあたしに充てがうにはもったいない。
そう聞こえた気がした。



