『は?何??ヒロこそ…美夏の何がわかるわけ?』



ハルカくんも負けじと言い返す。


『そりゃ〜オレのほうが美夏ちゃんとの付き合い長いさかい…お前が知らへん美夏ちゃんをたくさん知っとるけど?』




勝ち誇ったような笑みを浮かべるヒロに私は、またため息がでそうになる。




…てか、私のこと取り出すの恥ずかしいからやめてほしい。




2人の争いに疲れた私は、さっきから楽しそうにゲームをしている亜美ちゃんと陸くんのいるリビングへの逃亡をはかった。




『ん?美夏ちゃんどこ行くん?』

『美夏〜!オレの隣にいてよ!』



………2人に両腕をつかまれ、逃亡は、失敗に終わった。





『あのさ…何でけんかしてるかよくわからないけどさ、久しぶりに会ったんだから仲良くしようよ?ね?』




『オレは、別にけんかしてるんやあらへん!ハルカが悪いんや!!男の友情なんてもう信じられへん!美夏ちゃん!慰めて…』



そう言って、ヒロは、私に抱きついてきた。



『ちょ、ちょっと…ヒロ?』



慌てる私におかまいなしでヒロは、抱きつく力を強めた。



まるで、離れないで、とでも言うように…。



そんなヒロの行動に私は、顔を真っ赤にする。



『ば〜か!!どさくさにまぎれて抱きつくな!!』



ハルカくんがそんな私をヒロから引き離してくれた。



『ちっ』




今の舌打ちは、聞かなかったことにしよう…。