沢田は言い辛そうに眉をひそめた。


「何だ!?ハッキリ言え!!」


オープン前で緊張している俺は、

いつになく、声を荒げてしまった。


「はい。入院した男性がかなりの長身でして…衣装のサイズが合う者がいません」

「っ!!どう……するか…」

「あの……」


沢田はさらに表情を曇らせて、


「ん、何だ?」

「その、社長がお嫌でなければ…」

「どういうことだ?」

「その男性と社長の背格好がそっくりでございます」

「………」



はっ?!


『そっくり』と言われても、

そう簡単に了承出来るものではない。