「何か、ご用でしょうか?」 「呼び出しの理由は聞いてるか?」 「いえ。用件だけおっしゃられて、お切りになられましたので…」 「まさかとは思うが、修矢の報告とかじゃないよな?」 「新店舗のですか?」 「いや、女の。結婚とか、子供が出来たなんてことは……」 「すぐ、調べて参ります!!」 沢田は血相を変えて出て行った。 最近、仕事に夢中で修矢のことをすっかり忘れていた。 …………どうしよう。 もし、本当に修矢に子供が出来たりでもしたら……。 俺はイライラして不安で仕事が手につかなかった。