―――――カチャッ。 自社ビルの最上階にある自宅の玄関を開けて、 俺は寝室がある上の階に行こうと… リビング脇にある階段を登りかけて足が止まった。 ―――――杏花!? 俺はソファに横たわる杏花の元へ駆け寄った。 ……おい!?…………杏花!!!! 杏花は部屋着のままで、 何も掛けずに横になっていた。 こんな所で寝たらカゼ引くぞ? 俺は杏花の肩を軽く揺すって。 もしかして、具合が悪いのか? 俺は思わず、杏花の額に手をかざした。