「え、あたしはいいよ!唯衣ちゃん送ってあげなよ」 新奈先輩の優しさも、今は虚しくなるだけで。 「だ、大丈夫!1人で帰れるから…っ」 どうしよう、と悩む先輩。 あぁ、困らせたいわけじゃないのに。 なんとかしなきゃ。 日向と叶斗くんは、この後デートだし。 「篠原は俺が送るよ」 そう沈黙を破ったのは、南波くんだった。