「遅くなると危ないし、今日はもう帰れ」 輝先輩の家に戻っても、イマイチ盛り上がらない空気に輝先輩が言った。 誰も反対せずに、帰る支度を始めていた。 「新奈、送ってくから。さっきの奴らまだいるかもしんないし」 その言葉に、ズキンと胸が痛んだ。 わかってる。 心配なんでしょ? でもあたしは、心配ないのかなぁ? そんな事ばかり考えるあたしは、自分から見てもカッコ悪い。