あたしは混沌とした意識の中、ふわふわとどこかを移動していた。


ふかっ…


あ…ふとん…きもちー…

大きな手があたしの頭を撫でてる。

誰…?すごく優しく触れてくれるのは…


そっと唇に何か触れた。
あったかい。
体育倉庫でしたようなキスではなく、すごく大事にしてくれるような…

そしてあたしはまた眠ってしまった。



「理佐…守れなくてごめんな…」

悲痛な気持ちで吐露した声はあのときあたしには届いて無かった…


そこにいたのは亮介だった。