長い黒髪の小さな女は、赤い顔をして、大きな目を涙で光らせ、小さく震えていた。


ドキン…


なんだこれ…
こいつ…もしかしてすげーカワイイんじゃぁ…


そんなこと思って見つめていたら理佐の携帯が鳴った。


「…はい」


理佐が声を震わせて電話に出た。

そしてオレにその携帯を差し出した。


「え?おれ?」

「も、もしもし?」

『てんめぇ~~~~~~…ぶち殺す!!』


電話の主は“具合が悪くて早退”したアイツだった。