腕を掴まれあたしは立ち止まった。

電話口では掛けてきた主がまだ声を掛けている。


『ん?もしもし?』


そんなこと知らないと言わんばかりにあたしの手から携帯を奪われた。


『理…』

ピ!


そしてそのまま通話を切った。


「ゆ、う···」

悠が息を切らしてあたしを腕を離さない。


「なんで黙って・・・・・いなくなる!?」