あたしは目を逸らせないままただ立ち尽くす。

彩菜ちゃんはゆっくりあたしに近付いてくる。


カツカツと高いヒールの音をさせながら。

近くにくればくるほどキレイな可愛い顔がはっきり見えてくる。


「あなた…なんでこんなとこに入ってるの?
―――なんて…理由は知ってるけどね」


彩菜ちゃんから笑顔が急に消えた。
あたしはただ固まって何も言えずにいた。


「あのさぁ、あんた、邪魔!ハルカから離れてくれる?」


腕組をしながら威圧される。