オレはガラにもなく緊張していた。

待ち合わせは11時。
今は10時50分。


「りょぉすけぇ~~!!」

かなり遠くから呼び声が聞こえてきた。


「お待たせっ早いね?」
「あ…たまたま…」
「ふぅん?じゃ、いこ!」

ニヤッとしながら伊吹さんはオレに返した。


「どこ…いくんすか」
「んーどうしよね?」


オレは全くこういうのは初めてでなんにも浮かばなかった。


「とりあえずご飯いっとく?」