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そして、さらに5年後---



「兄さん、やっぱり、ベージュピンクよりモーヴピンクの方が良いと思う?」

綺麗にマニキュアの塗られた爪と2本のマニュキュアを見せながら、20歳-ハタチ-になったリルカが時計を気にしている。


「どっちでもいいんじゃないか?」

・・・ピンクはピンクに変わりなし。

なんて、思っていると。


「兄さんには解らないのね。カインなら『リルカの白い肌にはベージュピンクが似合ってるよ』くらい言ってくれるのに・・・」

と、睨まれてしまった。


カインというのはオレと同じ-eden-で働く後輩で

生意気なことに、リルカの婚約者でもある。

2人は半年後に結婚することが決まっていて

今日は-eden-に泊り込みの両親と休みを合わせて、ウェディングドレスを選びに行く計画らしい。