ドクン、ドクン・・・、
体内の血液がこれでもかって言うくらい巡る巡る。
うう、うう・・・。
笑顔、笑顔だ。
「・・・篠原羽美。」
・・・わぁぁあッ・・・!
観客が湧いた。
「咲田美里、3年間一位を死守!」
「篠原羽美も咲田美里に迫る勢いだったが・・・!」
観客は口々に私達をみる。
・・・羽美が、2位・・・。
て、ことは。
私は羽美をみつめた。
すると同時に羽美も私を見てきた。
私は言葉にならなくてただ口をパクパクさせることしかできなかった。
そんな私とは反対に羽美は私に笑いかけてきた。
え、・・・?
「・・・982点」
羽美が私に笑いかけた瞬間にそう言った。
「・・・負けちゃった。」
そう言うと、カツカツと自信たっぷりに歩いて行った。
・・・何、その笑顔。
可愛い・・・可愛すぎだよ羽美・・・!
何でそんな最高な表情を見せんの・・・!?
そして満面の笑みで賞状をもらい、それを天に掲げた。
「第1位、
咲田美里、985点。」
ぶわっ・・・そんな風に涙が頬を撫でた。
私は涙を拭いつつ、前に向かってゆっくり歩く。
3・・・点差?
何、この微妙な点差・・・。
超ギリギリじゃんか・・・。
ポン、私がひくひくしてると肩を何かに叩かれた。
え?
私は顔を上げた。
そこには羽美。
最高の笑顔がそこにはあった。
「・・・何泣いてんのー?
笑顔でいなよー。最後だしー。」
賞状を片手にニコッと笑った。
・・・羽美、羽美・・・!
たった、3点差だよ・・・?
羽美、悔しいよね?
どうして、私に笑いかけてくれるの?
「・・・美里が1位なら嬉しい。」
また笑う。
私が、1位なら嬉しい・・・?
「私、友達だからさー!」
ニカッと歯を見せて私の背中をポンポン叩いて羽美は戻って行った。
・・・友達だから・・・。
友達だから私の嬉しいことも、喜んでくれるってこと?
・・・羽美、
やっぱり羽美は最高。
私は涙を持っていたハンカチで拭いた。
笑おう、笑って、笑おう。
私は笑顔を作り直して賞状をもらいにいった。


