テーブルにはもうおいしそうな朝食が並んでいる。
これもパシャ。
椅子には要路と旬がボー、と座っている。
私も旬の隣に腰掛ける。
すると郁斗や修もフラフラしながらもやってきて椅子にすわる。
「じゃあ食べようかな。
いただきます」
旬ママもやってきて箸をとる。
あ、私は食べてきたからいいか。
「私、食べてきたので・・・」
「あ、そう?
じゃあ私が食べよう。
美里ちゃんは皆の口のなかにご飯押し込んでくれればいいから。」
ニコリ、おしとやかな微笑み。
お、押し込むって・・・。
旬ママはパクパクと口の中にご飯を放りこんでいるのに対し、
皆はただ力無く椅子に座ってるだけ。
・・・皆どこみてるの?焦点があってなくない・・・?
「ほらー、早く食べなさい。
このスープ美里ちゃん作なんだからー。」
旬ママが皆をつっつきながら言った。
「・・・マジ?」
ピクリ、反応したのは修。
「いや、私人参だけですけど・・・」
私がそう訂正しているのにも関わらず、
皆箸をもってスープに食らいつく。
そして
「うまぁー。」
「心に染みる。」
口々に感想をつぶやいている。
「いや、だから私にんじ・・・」
「美里って料理できたんだな。」
郁斗がボーッとした目線を私に向けながら言った。
ふー、と一つため息。
私の訂正聞いてよ。
「・・・だから、私は」
私が発言しているのにも関わらず皆は私を見ずに料理だけ見てる。
・・・いいや、諦めよう。
私はそうして大人しく座っていた。
朝食を終えて、皆身支度を開始。
皆は前日の内に徹夜になることを想定していたからか着替えやらなんやらを持ち込んでいた。
私はその間、洗い物を手伝っていた。
「美里ー、学校行くぞ」
皆の支度が出来たようで、私は旬に呼ばれた。
「あ、はーい。」
私は手を拭いて、すみませんと旬ママに謝ってから小走りで皆の元に向かった。
皆は玄関の前で壁によりかかっていた。
そして何か違和感。
「ドレス持った?」
と私。
皆、超身軽というしっくりこない感じから、その質問を導き出した。
一瞬何の返答もなく固まる空間。
・・・え?
「やっべ、忘れてた・・・!」
修がポン、と手を叩いてアトリエにダッシュしていった。
「・・・あっぶ。」
郁斗も呆れたように言う。
この光景もカメラでパチリ。
そして修が戻ってきて改めて学校に向かうために扉を開けた。


