「あら、美里ちゃん!早いのね!」
明るい笑顔とともにその声が飛び出してきた。
「すみません、こんなに早くから。」
「構わないわ。どうぞ?」
そう笑顔でまた言われる。
本当に美人さん。
こんなに朝早いのに、寝癖一つなく、
化粧もしていないのに肌もキレイで・・・。
私はお邪魔します、と一言言ってから中に入る。
そしてアトリエの扉をガチャリと開けた。
「・・・わ」
私はその瞬間、
目元にシワが刻まれた気がした。
それプラス、苦笑い。
それくらい、私の目に飛び込んでくる光景に引いた。
ゾンビか、ってくらいに目の下にクマを刻ませて横たわる4人。
し、死んでない?
私は恐る恐る近づいて旬をつっつく。
・・・反応はないけど寝息は聞こえる。
よかった、生きてる・・・。
私はまずそこで安堵の息を吐いた。
私は皆をそれぞれ見回す。
作業台につっぷして寝ている旬。
ソファーに横たわって目を腕で覆ってる修。
椅子に座ったまま寝ている要路。
壁によっかかって首を下げている郁斗。
そして全体をカメラにおさめてから、一人一人の寝顔をパシャ。
一人一人、ふう、と満足してから皆、お疲れ様。
私は皆に毛布をかけてあげた。
そしてマネキンにかかるドレスを見つけた。
「・・・すごい」
私は目を見開き、感嘆した。
完成、してる。
私はドレスに触れた。
純白のロングドレス。
アクセサリーもステキ。
「・・・絶対無理だと思ったのに・・・。」
作り上げちゃうなんて、
本当にすごいよ・・・。
私は口を押さえた。
するとコンコン、とノックする音がした。
「・・・はい」
私はあまりにもドレスが凄すぎて、
失ってしまった声をなんとか出して返事をした。
ガチャリ、そんな音がした。
振り向くと、そこには旬ママ。
ちょいちょい、と手招きしている。
私は足音をたてないように、
旬ママに指示されるがままにアトリエから出た。
するとニコと笑いかけられる。
「・・・朝ごはん、美里ちゃんが作ったら喜ぶと思うな。」
コテン、と首を傾げて右手と左手を合わした旬ママ。
そのバックには料理の途中であろう、まな板や包丁がみえた。
あ、あ、あぁ・・・!!
「はい、手伝います!」
私は大きく頷いた。


