二人は私を置いて生地を探してる。
酷っ・・・!
私は息を整えながらも二人に追いついた。
二人は生地について話し合っている。
「まあ全面的にはサテン、
でレースのとこは化学繊維でいい。
後ろの花は・・・ポリエステルで。」
旬は着々と指示を飛ばしている。
「そういえば配色は?
さっきのデザインには色がついていなかったようだけど」
要路は速歩きなのにも関わらず冷静な口調を保っている。
「配色?あのままだけど」
旬は、はぁ?と言うような顔をしている。
「あのまま?」
要路はおうむ返しに聞く。
・・・ま、さ、か。
私は予想がついた。
旬の考えていることが脳を走った。
「白」
旬はスッパリと言い放つ。
その言葉を聞いて私と要路は思わず足をとめてしまった。
え、え、えええっ!
何!
生地の質といい、色からすれば・・・、
「おいお前ら、はやk・・・「「ウエディングドレス・・・!」」
旬の言葉を遮って私は叫んでしまった。
狙ったわけではないのに要路とハモった。
「ああ、そうだ。」
旬は涼しい顔で答えた。
私は口が開いたままになってしまった。
そして何とか言葉を出す。
「いやいやいや!
う、ウエディングドレスって!
そんな学校のファッションショーで?」
「何か都合でも悪いか?」
「わ、悪いよ!
仕事じゃないけど仕事で着ると婚期が遅くなるって言うし・・・!」
私は懸命に抗議した。
すると旬は不敵な笑みを浮かべた。
「白しか有り得ない。
それに・・・」
旬はそう言いながら私の腕を引いた。
私はつんのめりながらも旬に引き寄せられた。
そして耳元には旬の唇があった。
「俺が嫁にもらってやるから安心しろ。」
そう艶やかな声で囁いた。
ゾクリとその声に体に何かが走る。
な、な、なぁっ・・・!
私は目を見開いた。
ちゅ、
そしておまけのように唇を耳につけた。
「のひゃあっ・・・!」
私はグッと離れた。
旬は怪しげな笑みを顔に貼付けている。
「ま、とにかく行くぞ」
そしてまた歩きだした。


