支度を終わらせて靴を出すと、
いつものようにインターホンの音が鳴った。
「はーい」
私は靴を無造作に履いて扉を開けた。
「おはよ!美里!」
まず声をかけてくれたのは修。
「おはよう。」
「おはよー」
「・・・よ」
その後に郁斗、要路、旬と続く。
「おはよー」
私は家のドアを閉めた。
「つか旬、おはよう言えてねーけど」
ケラケラ郁斗が足を進めながら言う。
「・・・」
「無視ッ!?」
また郁斗は笑う。
そしてまたもや無反応、旬さん。
あくびをふあふあしている。
無駄に朝からテンション高いなぁ、郁斗は。
私はため息をついた。
「昨日のあんな素晴らしいショーで余韻ってもんは残ってねーの?」
修は私達二人に尋ねた。
んんー、余韻かぁ。
「なんか、現実味がないなぁ。
今だに信じらんない、あんな舞台にたてたなんて。」
私は思い出すように空を見上げながら言った。
「俺もそう思う。
大した事してねーけど、裏方に自分が存在したとか・・・
何か・・・、くすぐってぇ。」
旬は胸元のTシャツを握りしめた。
「・・・」
なんだか沈黙になった。
「・・・わりーな、何か真面目な感じになった。」
「いや、大丈夫だ。」
旬が言った言葉に返す要路。
「美里はこれから仕事どれぐらいあるんだ?」
と修。
「今のところ・・・、
バラエティーのゲストと、モデルの仕事が何本か・・・。
でも前より忙しくないから学校のショーの服も手伝うね!」
私はぐっ、と胸の前で拳をつくる。
「おお、それもがんばらねーとな」
旬はニカッと歯を見せてそう言った。
・・・服作りが好き、
そんな心の中が見えた気がした。
そうしている内に学校に着いた。
いつも通りの一日、
穏やかな日がスタートした。


