あの夏の君へ






「…」

ムカついて、教室を飛び出した。

言わないと伝わらない想いもある。

けど言っても伝わらない想いもあるねんな。

どうしたら良い?

喧嘩したい訳じゃないねん。




「亜樹ちゃんやーん♪どうしたん?

タイミング良く、新井田が現れた。

今はあんたの顔を見たくないねん…。

「珍しいね!?サボるん?らしくなーい」

「黙って」

目も合わせずに、横を通り過ぎる。

「亜樹ちゃん?どこ行くん…?」

「知らんしッ!!」

行き先なんて分からない。

だけど、とにかく足が前へ進む。

大声を出したい気分。