そこからはいつも通りの仲に戻った。 喧嘩なんてあんまりしない。 今のも喧嘩なんて言わへん。 ただ干渉しすぎただけ。 私たちは友達やねんから。 ガタンゴトンと揺れる夜中の電車。 一車両目に乗ったのは私たち以外、誰もいなかった。 「荻ぃ……眠いし…寝てい?」 「…うん」 荻の肩にもたれ掛かる。 触れている部分に体温を感じて、ほのかに温かい。 荻のシャンプーのいい香りがする。 次第に意識が薄れ、私は眠ってしまった。