『…おい、松田…もうやめようぜ?なんで俺たちがこんなことしなくちゃいけないわけ??』
後ろから不機嫌そうな藤条の声が聞こえてきた。
…めっちゃ、機嫌悪そう…。
いつものオレならここで素直に藤条の意見に従うだろう。(…藤条怒らせたくないからね)
だが、今日のオレは、一味違う。
「まぁ、まぁ…そう言わずに…藤条だって、三田村の変な行動気になるだろ??」
なんと、魔王藤条に説得を試みたのだ。
しかし、魔王もそう簡単に引くはずもなく…
『は?三田村がおかしいのなんていつものことだろ…?』
…怖い…怖すぎます
さっきまでの威勢も一気に消えてしまった。
…やっぱ、帰るか…。
オレもそう思い始めた頃だった。
『…あ…』
急に英介が声をあげた。
「…なんだよ、英介…」
魔王とのバトルですでに体力が0のオレは、疲れたように答える。
『…三田村が、図書館の中で女の子と話してる…』
英介の口から信じられない言葉が飛び出した。